長期インターンのリアル/メリット・デメリット
はじめに
やっぱり企業で長期インターンが正解なのかな。
— kaito (@kaito_tateyama) 2021年1月13日
これは就活で「早く走り出したやつが勝ち」ということを意味していると思う。個人的に、仕事ではない場所でコードを書き興味を調べる経験が大事なのではと思うけど、こうもレベルの違いを見ていると一人でちまちま学ぶことが効率的でないように感じる
こんなツイートを見かけたので、実体験に基づく話でも書いてみようかと思いました。
長期インターンの定義
本稿では、
- 無期雇用で週に数回働く
- その会社の採用フローとは特に関係ない
とします。
また、職種はエンジニア職を前提としています。(他の職種でも参考にはなると思います)
あなた誰?
https://russianblue25.github.io/
RussianBlue25 (RussianBlue25) · GitHub
長期インターン歴はそこそこ長いです。
Web系の受託開発をメインとしている会社に二年半弱、セキュリティベンダーに一年弱といった感じです。
こちらは一社目の退職時にインタビューしていただいたものです。↓*1 長期インターンをしようと思っている人へのメッセージもあるので合わせてご覧いただければと思います。
基本的な話
長期インターンの探し方
特にツテがない場合は、Wantedlyなどの求人サイトからいくのがいいと思います。
一社目は求人サイトから探しました。求人サイトの新着に載っている会社は応募が多数来ていて通過率も低いだろうと踏んで、あまり最初の方に出てこない会社の中で通えそうなところを探しました。
重視した点としては、様々な技術に関われそうかというところと、とにかく通えるかどうかです。*2
Twitterで観測している限りだと、
- 短期のインターン先で誘われた
- 知り合いに誘ってもらった
とかも多いようですね。
二社目はちょっと特殊で詳しくは書けないのですが、普段お世話になっている方繋がりといったところです。
採用まで何社応募するべきか
ツテがあるとかでなければ、キャパオーバーしない程度にたくさん受けるのがいいと思います。
新卒採用などと違って長期インターンは枠そのものが少ないので、応募のタイミングなど本人にはどうしようもない理由で落ちることも多いからです。
私は正確には覚えてませんが、10社くらい応募したと思います。明確に採用内定になったのは働いたところ含めて2社だったと記憶しています。一社目の採用フローがかなり早かったので選考結果が出る前に辞退したところが多いです。
ちなみに上で書いた
求人サイトの新着に載っている会社は応募が多数来ていて通過率も低いだろう
は本当でした。ものすごく面談の予定が入っていて長期インターンをやりたい人って多いんだなあと思っていました。
勤務日数・時間
一般的には週2フルタイム程度の時間をトータルで求められることが多いと思います。
私は時期によりますが週3で働いています。授業の兼ね合いでフルタイムではない日もあります。長期休暇はもっと入ったり、逆に忙しい時期は減らしたりと柔軟にスケジュールを組んでいます。もちろん案件次第ですが。
一社目のインターン生だと、
- 週2フルタイム
- 週1午後出勤(授業の兼ね合い)、週2フルタイム
とかの人が多かったように記憶しています。
私が出会った人の中には休学して週5日・1日8時間のフルコミットをしてる人もいました。
時給
ここでは一般的な話をします。
採用フローに関わらない、ここで定義している長期インターンは1000-2000円あたりが相場ではないでしょうか。地方だと1000円切るところもありますが、技術職としてはちょっと低いかなと思います。
当然未経験の人と、ある程度実績がある人では異なると思います。
ちなみに2000円以上の額を目指すとなると、知り合いのツテで採用してもらうとか、スカウトされるとか、メガベンチャーの短期のインターンから長期インターンに誘ってもらうなどクローズドなルートになるかと思います。個人の観測の範囲です。
就活に有利になる?
有利にはなるが、長期インターンをやったことそのものが有利になるわけではない
就活のためにやるというスタンスでは多分うまくいかない
と私は思っています。
長期インターンで出会った人は、有名企業の内定をもらったり早々と就活を終えている人が多かったです。
長期インターンで培った経験がおそらく生きているとは思います。ですが、長期インターンに行かなかったとしてもなんらかの経験を得て内定を取っただろうなという人たちが多い印象でした。
強いていうなら、ある程度希望している職種で働いた経験があるので、どういった会社に行きたいかとかどういう技術に触れていたいかといった自己分析がしっかりできるというのはあるかもしれません。
メリット
ここからは実体験に基づくメリット編です。
メンターの元、多種多様な技術に触れられる
これは会社によりますが、個人開発では触れることがないだろうなという技術に触れられるのが良い点でした。業務で得た知識が研究や個人開発にも生きて、学びが加速したように思います。
また、社員さんにコードレビューをしていただくことで、可読性の高いコードを書くという経験が積めたかと思います。これは個人開発だとなかなか難しいかと思います。(意識はしてるんですけどね...)
チームで動くということを学べる
これも個人だと難しいことですね。
また、就活ではチームで動いた経験を求められることが多いので、話のネタになるという点はメリットかと思います。
スケジューリング能力が鍛えられる
長期インターンに限らない話ですが、複数のことを同時並行するのでスケジューリング能力は鍛えられます。とはいえ私は失敗続きで、最近になってやっとうまく回せるようになってきた感じですが...*3
個人的にこれはメリットの中で一番大きいかなと思います。
ちなみに色々と両立が大変で長期インターンをやめる人も見てきました。
新卒入社する会社/職種に何を求めるのかが明確になる
これもメリットの中で大きいかと思います。
例えば実際にエンジニアとして働いてみて、やっぱりこれじゃないなと思ったとしたらその「これじゃないな」を明確にして、就活に生かすことができると思います。
新卒入社後のミスマッチがある程度起きにくくなるのではないでしょうか。
好きなことをしてお金がもらえる
コードを書いてお金がもらえるのは最高です。
デメリット
ここからは実体験に基づくデメリット編です。
時間が決まっている授業・ゼミとの両立
ある程度業務時間を確保しないといけないので、何時から何時というように決まっている授業との調整は大変でした。
私の場合は通勤に一時間以上かかっていたのも大きいです。大学近くの職場だったり、リモートの会社を選べば大きな問題にはならないかと思います。
あと、私の場合は時間拘束のない研究室で、ゼミの準備や研究なども全て自分の裁量でやれたのが大きかったです。実験系だったりして時間拘束があると厳しいと思います。学業は大事です。
中期のインターンに行きづらい
ここでの中期インターンとは、期間が一ヶ月程度の採用に関わるインターンシップのことです。
長期インターンをやっているとどうしてもやっている案件に責任を持たないといけないので、気軽にメガベンチャーの良さげなインターンには行きづらくなります。もちろん事前に相談すれば休ませてもらえると思います!
個人的には長期インターンに拘らず、そういったインターンを渡り歩くのもいいのではないかと思います。
おわりに
やっぱり企業で長期インターンが正解なのかな
への答えですが、長期インターンをしたという選択を正解にするというのが大事かと思いますね。正解は自分の中にしかないです。
長期インターンは万人におすすめするものではないです。息をするように気づいたら働いてた人が向いているのではないかと時々思うことがあります。